「定期借家制度」の最新事情

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「平成29年度住宅市場動向調査報告書」に見る「定期借家制度」の最新事情
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国土交通省がこのほど発表した「平成29年度住宅市場動向調査報告書」で、定期借家制度の利用者が意外に少ないのが分かった。それによると、賃貸契約の97.5%が普通借家契約で「定期借家制度を利用した借家」の比率は2.3%と、5年前に比べて約半分。通常の普通借家契約が大半となっている。

また、定期借家制度の認知については、三大都市圏の平均で「知っている」という人は17.2%「名前だけは知っている」という人は18.5%「知らない」が64.2%で、「知っている・名前だけは知っている」の合計が35.7%と、知名度としても4割を切っている。

定期借家契約は、従来型の借家契約が持つ、貸した建物が返らない、家賃を改定できない解約にも正当事由と立退き料がいるがどのくらいかかるか分からないといった不確実性を排除するために、確定的に賃貸借契約が終了する契約形態。賃貸市場の活性化に期待が持たれていたが、スタートして20年近くになる意外と伸び悩んでいる感じである。

(一般社団法人 全国賃貸不動産管理業協会7/2メルマガ参照)

「定期借家物件(居住用賃貸)」の成約状況

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平成29年度の首都圏における「定期借家物件(居住用賃貸)」の成約状況を発表
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不動産情報サービスのアットホームはこのほど、平成29年度(29年4月~30年3月)1年間の首都圏における「定期借家物件」(居住用賃貸)の主な傾向、成約状況を次の通り発表した。

29年度の定期借家物件の成約数は、前年度比8.5%増の6,585件で、3年ぶりに増加。居住用賃貸成約物件に占める定期借家物件の割合は2.9%で、一戸建が最も高く10.8%。成約物件における種目別割合は、マンションが58.9%で最も多く、次いでアパートが30.7%、一戸建が10.4%。またエリア別割合は、東京23区2年連続で全種目トップとなった。

定借物件の最多賃料帯は「5万円以上10万円未満」で、マンションの48.9%、アパートの66.2%を占めるが、割合はともに低下。一戸建は「10万円以上15万円未満」が37.7%で最多、前年度比は上昇。

平均賃料は、マンション、アパートが上昇し、一戸建は4年ぶりに下落。賃料指数(平成21年度=100)はアパートが最も高く、104.8と過去最高に。アパートは礼金・敷金ともに「0ヵ月」の割合が普通借家より高くなっている。


2016年度首都圏「定期借家(居住用賃貸)」成約状況

不動産情報サービスのアットホームがこのほど発表した、2016年度(2016年4月~2017年3月)1年間の首都圏における「定期借家(居住用賃貸)」の成約状況は、前年度比2年連続減少となった。 「アパート」が3年ぶりに減少した一方、居住用賃貸物件に占める定期借家の割合は「一戸建」が最も高く11.3%。

2016年度の「定期借家成約物件(居住用賃貸)」の主な傾向として、成約物件における種目別割合は「マンション」が57.3%で最も多く、エリア別割合は、東京23区が全種目でトップとなった。

最も多い賃料帯は「5~10万円未満」で、「一戸建」は「10~15万円未満」が最多。
「アパート」は「敷金0」の割合が他より高く、千葉県では7割を超えた。


定期借家契約①

Q1
定期借家契約で期間半年から1年未満の短期契約の場合、法令で定めのある契約終了6ヵ月の通知はどの時点で行う必要があるか。